Webサイト受注前に必ずクライアントに説明しておくこと

Webサイト受注前に必ずクライアントに説明しておくこと

Webサイトの制作を受注すると、デザイナーはクライアントから自ずと「結果」を求められます。はっきり口にはしないけど、クライアントの目的はやはりそこにあるからです。デザイナーにとっては、密かなプレッシャーですよね。

結果はクライアントの状況やサイトの目的によってそれぞれ変わります。でも、だいたい以下のようなものです。

  • 問い合わせ数
  • 申込数
  • 受注数
  • アクセス数
  • リスト獲得数

サイトには必ず何かしらのゴールがあり、それに向かっていっしょに作っていくのですが、制作前に必ずクライアントに認識してもらうべきことがあります。

これを最初にはっきり伝えてないと、公開後にクレームの原因になります。ぼくは過去に痛い目をしてるので。。。

それは、、、

成果を約束しないこと

成果のために作るのに、約束しないってどういうことでしょう?

ぼくの失敗談をお話しますね。
かれこれ7年ほど前になりますが、ECサイトのリニューアル案件が入ってきました。当時の受注数は月5件〜10件ほど。ECサイトとしてはまだまだこれからという状況です。商品力や競合などを見ていくと「意外とイケるんじゃね?」と感じ、クライアントに約束してしまいました。

「月最低20件はいけます!」

公開後、半年経過したときの受注数は、なんと10件前後!成果どころか、リニューアル前と変わっていません。現状維持!そして、クライアントからはこんなことを言われました。「橋本さん、私覚えていますよ。制作前に『月20件いける』って言ってましたよね・・・」。確かに言ったので言い訳できません。数字は現実を突きつけてきます。

ぼくはその結果に対する責任を感じ、自分を苦しめることになります。どうにか改善しようとするも、当時のぼくにはそんな力量がなく、どう改善したらいいのか分かりません。手当たり次第にレイアウトの配置を変えたり、フォントを大きくしたり・・・。結果の出ない負い目から、半年間ほど無償で作業をしていました。

思い返すと、この約束は本当に無責任で傲慢でした。

結果はコントロールできない

ぼくたちデザイナーはクライアントの貢献のために制作します。これは確かです。でも、デザイナーが成果をすべてコントロールできるかというとそうではありません。

成果にはいろんな要素が絡んできます。正直、クライアントの成果を出せるかどうかは、やってみないと分からない!制作をやっていると自分がコントロールできない部分が出てきます。そこまで自分が抱え込みすぎると、苦しいだけでなくクライアントにも迷惑がかかります。

このような経験をされているデザイナーは多いです。デザイナーは一般にはチャラチャライメージがありますが、根は真面目で責任感の強い人がほとんど。貢献しようとする意欲がある反面、できなかったときの反動がスゴいww

そんなことを言うと、クライアントが契約してくれなくなる?

でも、結果は保証できないと言うと、クライアントが契約してくれなくなる。そう不安がる人がいます。契約してくれないなら、それはしょうがない!以前のぼくのように、根拠なく約束するほうが無責任。お互い良い関係性が築けません。

では、結果を約束しない代わりに、なにを約束するのか?
それは、、、

情熱!(笑)

いや、ほんとですよ。

ぼくらWebデザイナーができることは、精一杯やることだけです。結果は保証できないけど、クライアントのビジネスのために自分が持てる力をすべて出仕切ることを約束するんです。「人は人からモノを買う」の言葉どおり、結局その人がどれだけ自社のためにやってくれるのか?情熱や気概、貢献意欲。実はクライアントはそこを見ています。

結果を約束できなくても、「◯◯さんにおまかせします!」と言ってくれるクライアントなら精一杯、気持ちよく制作ができます。
そういうクライアントとは、結果がでなくても、じゃあどう改善していくのかをといっしょに考えられる関係性が築けます。

結果が出なくても、責任を感じることはない。クライアントのせいにする必要もありません。
未来は変えられなくても、起こったことに対応しつづけることはできますもんね。

ABOUTこの記事をかいた人

橋本公平

ブルーチップ代表 Webデザイナー、マーケッター コピーライター、清掃作業員を経てWebデザイナーに。デザインだけではクライアントの業績改善に貢献できないのを認識し、一からマーケティングを学ぶ。クライアントの売上げを半年間で5倍に、ホームページ経由の引き合いで2億のビジネス成果に、年間たった500万ほどのECサイトを億超えに、塾のLPでCPAが18,000円→6,000円の1/3に。 など数々の成果を上げる。制作だけでなく、マーケティングコンサルティング、運用サポートにも注力している。
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