あなたはこんな経験はありませんか?
Webサイトからお問い合わせがり訪問すると、クライアント候補の前向きな姿勢を感じられない。
あなたもそのような経験はありませんか?安さばかりを求める、丸投げ感が漂う。本当に集客したいのかが伝わってこない。
実際にそういうクライアントとの仕事はあまりうまく行きません。むずかしい注文をしてくる。おかわり自由の感覚で、新たな要望をどんどんお願いされる。納品前にちゃぶ台をひっくり返す。そのような問題は事前対策で避けることはきます。でも、いちばんの問題はモチベーションです。
クライアントのモチベーションは、Webサイト構築において大きな影響が出ます。いくら僕らWebデザイナーが結果の出るサイトをつくろうとしてがんばっても、当のクライアントのヤル気が低ければ、いい結果には結びつきません。あくまで「クライアント:ビジネス所有者、制作者:サポート」ですから。
最終的にどちらのメリットにもならないので、できれば避けたいところですよね。
請ける側にも選ぶ権利はある
クライアント候補が僕らを選定するのと同じで、僕らにもクライアントを選ぶ権利があります。意気込みが感じられない会社やむずかしそうな案件、この人とうまくやっていけないかも?と感じれば、(それは個々の判断基準によるけど)お断りするという選択もすべきだと思っています(むしろしたほうがいい)。
でも、毎回訪問して判断するには時間がもったいない。少し遠方になると、往復3時間ぐらいかかったりします。半日かけた会社にモチベーションを感じられなければ、1日の生産性は大きく低下してしまいます。
もし、訪問前にモチベーションを判断できる情報があれば、危険を察知しやすいし、無駄足を踏まなくてもいい。見込み客に対しても時間を取らせなくてもいいですよね。
クライアント候補のモチベーションを知るには
そこで、事前にクライアント候補のモチベーションをある程度知るために、僕がやっていることを紹介します。
それは、
「面談前にアンケートを書いてもらう」
ことです。
といっても、設問は10個ぐらいで、比較的簡単に答えられるものです。あまり多かったり、むずかしい質問だとハードルが高くなってしまいます。これらの質問でクライアント候補についてある程度知ることができ、面談までの時間に事前リサーチができます。そうすると、面談で質問しやすくなりますし、話がスムーズに進みます。書いてくれた内容にとっては、戦略のアタリをつけることもできます。
また、他のメリットは、会う前に何度かやりとりができるということ。僕の場合はメールをメインにしていますが、アンケート依頼の他に、こちらの情報をあらかじめ知ってもらうこともできるし、ちょっとパーソナルな内容も書くこともできます。それによって、面談で初めましてに比べて、少しは親近感を感じてもらいやすくなります。
事前アンケートでモチベーションを知るポイント
でも、アンケートの本当の目的は、モチベーションを知ることでしたよね。ポイントは①回答にボリュームがあるか?②レスポンスがあるか?の2点です。
①回答にボリュームがあるか?
それなりのモチベーションがあるなら、回答は自然にボリュームが増えます。なぜなら、普段から集客への問題意識があり、それについて考えを巡らせているからです。
アンケートのひとつに「ライバルのURLを記載してください」という質問があります。これに対して「考えたことない」「多すぎて分からない」とそっけない回答しか書かれていなかったら、「考えてます?」と心配になりますよね。うまく文章になっていなくても、意識が高い人は言葉の具体性が高い傾向にあります。
②レスポンスがあるか?
これがアンケートを書いてもらう一番の理由です。面談前までにアンケート提出をお願いするのですが、締切りをつくります。僕は面談の2日前までを締切りとしています。これを依頼メールだけでなく、アンケートの上部に「◯月◯日までにお送りください」といった感じで目立つように記載します。
その返信時期によって、クライアント候補のモチベーションを計っています。
- 返信なし:問題外
- 期日経過:△
- 期日当日:◯
- 期日前・依頼後すぐ:◎
返信がない場合は、モチベーションが低いと判断し、申し訳ありませんが訪問をお断りします。「期日経過」は、なにか理由があったのか、先延ばしにする性格なのか判断しかねますが、リマインドメールを送りその反応の早さを見て訪問の判断をします。「期日当日」はWeb集客のプライオリティが低いかも・・・という予測のもと、訪問します。
「期日前・依頼数日後」は、かなり問題意識を持ち、Webサイトでの集客にモチベーションを持っていらっしゃると(仮)判断します。
モチベーションの高い会社は、プラスアルファの行動も起こしてくれることもあります。僕のWebサイトで無料レポートをダウンロードできるのですが、面談時にそれをプリントアウトして用意してくれる方もおられます(ありがたいことです)。
いいクライアントとの出会いが、Webデザイナーのキャリアに影響する
クライアント候補のモチベーションを事前に知る方法をお伝えしました。これだけ判断するのは危険じゃないか?という意見もあると思いますが、あくまで判断のバロメータであって、すべてをこれだけで決めてしまうことはありません。蓋を開けると事前とは違う印象のクライアントさんもいますからね。
実際に僕の場合、ほとんどが期日よりかなり前に提出いただいています。その要因は、Webサイト内である程度の振るいをかけているので、モチベーションのある人しか問い合わせしてこないからです。なので、現在はこのアンケートを確認のために行っています。
もしあなたが、クライアントの意欲に温度差を感じる、クライアントのレスポンスが遅くてぜんぜん案件が進まない、問い合わせに対して無駄足を踏みたくない。と思っているなら、一度試してみてください。いいクライアントと出会うことが、僕らWebデザイナーの実績やキャリアにも影響してきますしね。